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2004 / 6
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pp. null - null
日本環境思想史的構想
A Plan of Japanese Intellectual History of Environment
作者
佐久間正(著)
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(日本長崎大學環境科學部教授)
謝添基(譯)
(淡江大學中文系兼任講師)
佐久間正(著)
*
日本長崎大學環境科學部教授
謝添基(譯)
淡江大學中文系兼任講師
中文摘要
日本環境思想史的研究至今仍是一個未開拓的領域,因此,在構思日本環境思想史時,也就不可不從比較進步的歐美環境思想史研究中學習。首先,基於此一問題意識,概觀1962年雷伽卡森的《沉默之春》出版(正是現代環境運動開始的紀年)之後的主要日譯作品。真正做為環境思想史研究嚆矢的則是Lynn White Jr.的〈現在生態學危機的歷史根源〉(67),經過七十年代,到八十年代後,環境思想就呈現了多樣的展開,同時奠基於一直以來的研究累積也有了環境思想體系化的嘗試,以及正規的思想史的研究。例如,卡洛琳.馬強的《自然之死》(80)、Hans-Immler的《經濟學如何看待自然?》(85)、羅德利克.納許的《自然的權利》(89)等等。藉由歐美的環境思想史研究可探討日本為何「自然崇拝的傳統」能與「生態學的破壞」同時並存的因由。
進入1990年代之後,日本也風行起標榜著環境哲學、環境倫理學、環境思想的著作,在91年出版了由宇井純主編,蒐集了自德川期以至現代有關環境思想文獻選集並以「生態學的源流」為副題的作品。92年作家中野孝次針對地球的生態系破壞,做為「文明社會應有的原理」以考察日本傳統文化特質而出版了《清貧的思想》一書,並成為暢銷作品。儘管如此,比起環境哲學或環境倫理學,有關日本環境思想史的研究仍是相當欠缺的。其次,則試圖概觀90年代以後奠基於環境哲學或環境倫理學的研究所呈現的日本環境思想史研究的摸索階段與實況。
沿著上述二點觀察,接著則是試圖探討自熊澤蕃山以至南方熊柚所完成的日本環境思想史的骨架。在論述過做為日本環境思想史基軸的南方熊柚(1867~1941)的存在意義之後,再泛論環境保全論嚆矢的熊澤蕃山(1619~91)、配合列島實態而提出農業生產方法的《農業全書》、受該書影響的陶山訥庵(1657~1732)、主張有限資源的身分別消費的荻生徂來(1666~1728)、強調特有的「正直」與「儉約」且展現了共生世界觀的石田梅岩(1685~1744)、基於「自然」與米的根源性而展現独特的社會觀.世界觀的安藤昌益(1703?~62)、主張列島的開發及以貿易富國而開拓了日本出路的海寶青陵(1755~1817)與本多利明(1744~1821)、致力於農村復興並深思自然與労働關係的二宮尊德(1787~1856)與大原幽學(1797~1858)、以及公害反對運動的先驅者的田中正造(1841~1913)。總之,在日本環境思想史研究上,重新評價被安丸良夫所謂「現代主義理論」割捨的東西是極為重要的一步。
英文摘要
環境思想史研究はいまだ未開拓の分野である。それゆえ日本環境思想使を構想していくためには、比較的に進展している欧米の環境思想史研究から學ぶことは不可欠であろう。―では、そのような問題意識から、レーチェル・カーソンの「沈黙の春』が刊行された1962年(現代の環境運動の始まりの年とされる)以降の主として邦譯のある著作を概觀した。本格的な環境思想史研究の嚆矢はリン・ホワイト・ジュニアの「現在の生態學的危機の歴史的根源」(67)であるが、70年代を經て、80年代に入ると環境思想は多様な展開を見せるとともに研究一定の蓄積を踏まえ環境思想の體系化の試みも現れ、また本格的ㇰな思想史的研究も現れてくる。例えばキャロリン・マーチャントの『自然の死』(80)、ハンス・イムラーの『経濟學は自然をどうとらえてきたか』(85)、ロデリック・ナッシュの『自然の權利』(89)などである。欧米の環境思想史研究からは、日本ではどうして「自然崇拝の傳統」と「生態學的破壞」とが同居しているのかと問われている。
1990年代に入ると日本でも環境哲學、環境倫理學、環境思想を標榜する著作が目立ってくる。91年に、宇井純編の徳川期から現代までの環境思想文獻のアンンロジーが「エコロジーの源流」という副題を付して刊行され、92年には作家の中野孝次の地球の生態系破壞に對する「あるべき文明社會の原理」として日本の傳統文化の特質を考察した『清貧の思想』が刊行され、べスト・セラーになったりしたが、環境哲學や環境倫理學に比しても日本環境思想史に關する研究は極めて不十分である。二では、環境哲學や環境倫理學の研究にもふれながら90年代以降の日本環境思想史の模索について概觀してみた。
以上を踏まえ、三では熊澤蕃山から南方熊楠に至る日本環境思想史の骨組みを描いてみた。日本環境思想史の基軸としての南方熊楠(1867〜1941)の意義を論じた後、環境保全論の嚆矢である熊澤蕃山(1619〜91)、列島の實態に見合った農業生産のあり方を主張する『農業全書』、その影響を受けた陶山訥庵(1657~1732)、有限の資源の身分的消費を説く荻生祖來(1666〜1728)、特有の「正直」と「儉約」をめぐる所説とホリスティックな世界觀を示す石田梅岩(1685〜1744)、「自然」と米の根源性を踏まえ独特の社會觀・世界觀を示す安藤昌益(1703?〜62)、列島の開發と交易により富國の途を説き、その後の日本の進路を先取りしていた海保青陵(1755〜1817)と本多利明(1744〜1821)、農村復興に盡力する中で自然と労働に關する思索を深めていった二宮尊徳(1787〜1856)と大原幽學(1797〜1858)、そして最後に公害反對運動の先駆者である田中正造(1841〜1913)についてふれた。日本環境思想史研究においては、安丸良夫の言う「モダニズムのドグマ」によって切り捨てられてきたものを再評價していくことが重要となる。